THERMAL CRISIS

わたしの棺桶に誰を入れるかを考える日々

久しぶりにEDENを読んだ件

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クロージャー・ウイルスの大流行によって人類が危機に直面した世界。少年エノアと少女ハナはウイルスによる病魔に冒された末期状態の科学者と共に、3人で暮らしていた。世界はもう、自分たちだけだと思っていた。 ある日、エノア達の住む地へ数機の軍用ヘリが降り立つ。原父(プロパテール)を名乗る彼らはエノア達と暮らす科学者を連れ去ろうとするが、エノアはロボットのケルビムにて応戦し、その圧倒的破壊力で勝利する。 彼らの襲撃により“世界はまだ終わっていない”ことを知ったエノア達は、科学者の死後、2人で生きていくことを選択する。 20年後、原父は国連に代わって世界中の国家を統治するようになり、原父連邦と呼ばれる巨大政権を構築。しかし経済格差や民族間の差別、そのことが原因による犯罪や殺し合いといった問題は未だ解決出来ずにいた。エノアは南米の麻薬カルテルのボスとなり一時は原父に協力するが、原父連邦の陰謀を知ってからは、敵対する立場となり、ハナと彼らの娘であるマナは、原父連邦に人質にされる。 エノアとハナの息子、エリヤは南米にいた。ケルビムと2人で旅を続けるエリヤだったが、ひょんなことから子供の死体を見つけ、その肋骨に縛り付けられていたデータディスクを手にする。 死体を埋葬したエリヤは、翌朝、死体の秘密を知る傭兵組織・ノマドに襲われ、ディスクのありかを問いただされる。しかし、原父連邦と対立する彼らは、この先の原父連邦による占領地帯を共に切り抜けるため、同じく原父連邦と対立する父を持つエリヤと協力することとなる。 原父連邦軍の投入するアイオーンと呼ばれる半不死身の兵や最新鋭の兵器に対し、死闘を繰り広げ、何とか原父連邦の勢力外へ脱出することができたエリヤは、南米最大のマフィアのボスとなった父エノアの右腕であるトニーや左腕であるニッコーと再会し、物語は次第に語られなかった20年間を明らかにしていく。 原父連邦とは何か、クロージャー・ウイルスの秘密とは、エリヤの拾ったディスクの中身とは、そして父エノアと原父連邦の関係とは?母ハナと妹マナを原父連邦から取り戻すため、エリヤの戦いが始まった。

EDEN 〜It's an Endless World!〜 - Wikipedia

 

話が難解だけどSF漫画として緻密に計算され演出されている作品

として有名な今作品。

近未来ウイルスにより人類が脅かされサイボーグ技術が発達。ある人物が人工生命体を作り(本人は書いた後に自殺)、国連を乗っ取った組織「原父」がその人工生命体を育成。人工生命体の名前はマーヤ。マーヤのデータの入ったディスクを盗ったカイルという少年の死体を見つけた主人公エリヤ。エリヤの父はカルテルと呼ばれるコカインを売買する巨大組織のボスで、かつては一時的にも「原父」のメンバーで、紆余曲折を経て裏切り、娘のひとり(ジナ)を殺された。エリヤは母と妹と逃亡の際はぐれてしまい、原父からの逃亡生活の中で少年・カイルの死体から見つけたディスクを持ち、ある日ノマドという武力組織に発見され、AIロボットのケルビムと車を乗っ取られ、半ば脅迫され共に国境を超えてノマドとカルテルの幹部トニーとの合流を目指す。

 

途中で時間が飛んでいる作品

自分の中では1部・2部・3部としているのだが、1部は1話だけで、2部が基本的に読みやすいものとなっている。3部からいきなり何年か時間が経過していることがわかり、その説明もあまりされていないことから「え、時間経ってたの!?」となる。ちなみに2部でエリヤは童貞を卒業する。3部ではコカインジャンキーな上にヤリチン。

 

性描写が青年向け

レイプ・小児レイプ・殺害・ヘロイン依存・コカイン依存・命の価値の格差など、かなりヘヴィーで、中でも娼婦が登場することから、セックスの描写が細かい。が、非常にコミカルに描かれていることから読みやすい。SFコメディ・ヒューマンドラマといったジャンル。

 

「人類のアップデート」

「新世紀エヴァンゲリオン」と共通しているテーマだと思うのだが、人類は戦争や貧困・差別などによって混沌の中生き死にが無差別に行われ、殺し殺されという無慈悲な世界に絶望していたりすることがあったりする。それを、ウイルスが蔓延することで一定の人口は減り、また適応するためにサイボーグになることで生きながらえるも、裏ではその技術は人を殺める技術に特化させていたりとまさに表裏一体。でも人間として、誰しも幸せを享受したいながらも、現実がそれを実現できないと絶望することから、新しい人類へと旅立つことが「ある意思」によって遂行されている。本作はエヴァのように直接的に人の手によるものではないが、間接的に人々によって遂行された。

 

おそらく1回読むだけではなかなか理解しづらいだろうし、読んでも人に説明するのもなかなか難しい作品だろうから、電子書籍でもあるし一度読んでみることをおすすめする!